心のふるさとディズニー

ディズニー/ピクサー映画やパークの記録などなど。ディズニー関係でお金を使うことはふるさと納税と呼びましょう。

リメンバーミー(原題:COCO) 3/27  ※ネタばれあり

ついにはじめます、映画ブログ


これまでから自分用の小さなノートに映画の鑑賞記録とちょっとした感想を書いてはいたけど、
ノートがセンスを極めすぎて1作品に割けるブロックが少ない("shirusu"っていうノート。 https://www.gakkensf.co.jp/item.php?i=11930)&誰かに自分の感想を読んでもらうのも悪くないかもしれないと思って、ついにブログを始めることにした。細かいことはまた今度。


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まず最初は3月中旬から公開されているディズニー/PIXARの「リメンバーミー」

舞台はディズニーにしてはすごく珍しいメキシコ。CMでも話題になっていた死者の日の祭典を主軸に据えた作品です。
ちなみに去年の8月に見た予告編だけで私は泣いた。

 

 


ディズニー映画は最初に必ずシンデレラ城のクレジットを入れるんだけどそのBGMが今作ではラテンミュージックに変更されていた!たぶん2016年夏ディズニーシーの「ミニーのトロピカル・スプラッシュ」っていうショーの冒頭でホセとパンチートが歌ってる曲だと思う。これだけで泣いた。ガチ。

 

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話を戻して作品の大まかなストーリーを追っていく。


主人公のミゲル・リヴェラは町で評判の靴屋一門の息子。ママ・ココと呼ばれる曾祖母含め、親族全員で靴屋を営んでいる。名曲”Remember Me”を歌うエルネスト・デラクルスというメキシコの歴史的なミュージシャンに憧れる彼は、普段は見習いとして広場で靴を磨きながら家の物置の屋根裏でギターの練習をしている。(ミゲルはびっくりするくらい歌が上手い。本当にうまい。)


しかしリヴェラ一家は家訓で音楽を禁止していた。というのも高祖父が音楽での成功のために家族を捨ててしまったから。その妻イメルダは娘のココとの生活のため靴づくりを始めて成功し、以来一家のものは靴職人になることと音楽をしないことを定めたのだった。


そのため死者の日の先祖の写真を飾る祭壇の、イメルダとココの家族写真からはその男が破られている。



音楽を愛することを家族から非難され大事なギターも壊されてしまい、ミゲルは死者の日の準備もおろそかにして家を飛び出す。そして憧れのデラクルスのようなスターになるために、町での音楽コンテストに参加することを決意する。ひょんなことから憧れのデラクルスが一家を追われた高祖父かもしれないと気づいたミゲルは、町の記念碑に飾られたデラクルスのギターでコンテストに出場しようと空き巣(?)を決行する。


そしてデラクルスのギターを手にして思い切り弦を弾くと・・・


なんとミゲルの周りに骸骨(死者)が!!

なぜガイコツが見えるのか?なぜ生きている人間に触れないのか?自分の異変に気付いたミゲルは偶然墓地で出会った自分の祖先たちに連れられ、仲良しの野良犬ダンテと「死者の国」に向かう。

 


死者の国では先祖のママ・イメルダが生者の国に入国できなくなっていた。骸骨のリヴェラ一家はミゲルとともに役所へ。そこで明らかになったのは、ミゲルが先祖の祭壇からママ・イメルダとデラクルス(と思われる人物)の写真を持ってきたことが原因で、ミゲルは半死状態になりイメルダは生者の国に行けなくなってしまったのだった。

二人がもとに戻るには、「夜明けまでに子孫が先祖から許しをえること」。しかしミゲルは「音楽を一切しない」というイメルダからの契約が受け入れられずに飛び出す。もう一人の先祖であるデラクルスから許しを得るためミゲルはリヴェラ一家から逃げながら死者の国を駆け回っていく。

 


そこで出会うのがデラクルスの友人だというヘクター。彼は何としても生者の国に行きたいのだが、彼の子孫が写真を飾っていないため入国ができなかった。(生者の国で写真が飾られているものしか入国できない。また生前の自分を知る者がいなくなると骸骨たちは死者の国からも消滅してしまう。)そこでミゲルは自分が生き返ったら彼の写真を飾ることを引き換えにヘクターにデラクルスのもとへの案内をお願いする。

 


その後二人は何やかんやあって(ここで突然の割愛)デラクルスのもとにたどり着く。しかしここで、実はデラクルスの歌う"Remember Me"はヘクターの盗作だということが判明。さらにデラクルスは歌を奪うためにヘクターを殺害していたのだった。(賢い観客はこのあたりでヘクターお前やっぱり…となるね!)

自身の破滅を恐れたデラクルスにより、ミゲルとヘクターはガードに捕まり洞窟のようなところに捨てられる。自分の存在が忘れられ、消滅の危機に陥って、今まで自分のことを話さなっかたヘクターが、ここでなぜ生者の国に行きたいのかを打ち明け始める。


「最愛の娘に会いたい。今でも大切に思っていることを伝えたい」 
(書きながら思い出して今半泣き)



「娘のココに会いたい」
「え…?ココって、もしかして、」

そう、ミゲルの大好きな曾祖母のママ・ココ。イメルダとココを置いて飛び出していったあの写真の男はヘクターだったのだ。



自分たちが同じ家族だったとわかり、今度は互いを救うためにデラクルスのもとへ向かう。
そしてこの最高のタイミングでママ・イメルダたちリヴェラ一家が二人のところに集結。家族全員で最終決戦に。


リヴェラ一家はデラクルスのコンサート会場に乗り込み彼を追い詰めるも、あと一歩のところでヘクターの写真をなくしてしまう。(一方デラクルスは「成功のためにはなんだってする!人殺しも!!」と叫んだところを会場のスクリーンに映し出されてしまい、観客からブーイングを浴びて最後には大鐘につぶされて死亡(?))




写真はなくなってしまったがもうヘクターに迷いはなかった。ママ・ココの死期が迫りヘクターはもう立ち上がることすらできなかったが、大事な自分の孫であるミゲルを生者の国に返すため、彼は最後の力を振り絞って許しを与える。


「ミゲル、家族を大事にすること」



こうしてミゲルは再び生者の国に戻ってきた。

急いで家に戻ったミゲルは、ママ・ココのもとに向かいヘクターのことを思い出させようとするが、ママ・ココの命も記憶も消えそうになっている。


"Remember Me..."


ミゲルが歌い始めたのはあの曲。ヘクターがココを思って歌ったリメンバーミー。
するとママ・ココも一緒に歌い始め、ついにヘクターとの思い出を語り始める。一家が抱えていたヘクターへの誤解も解けていく

最後にママ・ココが引き出しから取り出したのは、破り取られていたヘクターの写真だった。



写真が修復されて祭壇に戻されたことでヘクターは気力を取り戻し、死者の日にママ・ココに会いにやってくる。町に飾られていたデラクルスの像はヘクターの像に代わり、リヴェラ家は彼の記念館に。そし広場のステージでは、ヘクターのギターを手にミゲルが"Remember Me"歌っていた。



・・・

おおお、この作品泣くポイントが多すぎて大変だった。思い出してるだけで目がうるうるしてきた。

この後は感想と解釈について
①舞台メキシコと音楽
ディズニー映画にしては珍しい中南米が舞台。過去では「三人の騎士」くらいでは。
この作品見てるとき最初の方は「ロストリバーデルタが恋しい」「ドナルドのグリーティングと同じ装飾や」「メディテレニアンハーバーで流れてそうなBGM」とかそんなことしか考えられなくなった。ディズニーシーがとても恋しい。
もうこの辺については何も言うまい。ぜひパークを訪れて感じてください。

それとミゲルやママ・イメルダが歌う曲のパワフルさといったら。イメルダは作中で2回歌ってくれます、しかも2曲目は踊りながら。私はイメルダに2回恋をしましたね。

ここにきてディズニーが中南米を舞台に選んだのは少し意外だった。モアナがオセアニアだったし、ブラックパンサーがアフリカの仮想国家ワカンダだったし、流行りはアフリカだもの。
最近のハリウッドでラテンアメリカが出てくる映画ってあんまりない。

このタイミングで中南米が出てきたのはなんでだろう。キューバリオ五輪かなあ。

いずれにせよ面白い挑戦だと思う。


②「死」の扱われ方
本作では、死者が沢山出てくる。「死」をここまでしっかり描いたディズニー映画もまあ少ない。

死んだ人間は「死者の国」でガイコツになり、生活をすることになっている。
生前の自身を知る人が生者の国からいなくなる(死ぬ、忘れられる)と骸骨たちは死者の国からも消滅してしまうという設定がとても不思議。消滅したらどこに行くのかは誰にもわからない。二段階の死を設定しているのが何ともって感じですなあ。

 

まあ死を扱ったといってもやはりディズニーというか、ファンタジーに描写してややごまかしてる感はいなめない。


そういえば野良犬の名前が「ダンテ」なのはあのイタリアのダンテに由来してるのだろうか。「神曲」では死者の国は出てこないし、むしろ迷い込むのはダンテの方だし。うーん気になる、勉強不足!!!!

そしてこの作品でもPIXAR映画のカギとなる「忘却」が。




②Remember Me という歌
本作のテーマソング、Remember Me。物語の序盤で生前のデラクルスが歌うシーンがあるんだけど聞いた瞬間にものすごい違和感が働いた。デラクルスのリメンバーミーは田舎に可愛い恋人を残して成功を夢見て都会に飛び出していく感じ。

でも歌詞と合ってない。
恋人じゃなくて、もっと大切な人を置いていくような、切ない別れの歌。遠くにいてもあなたを想っている。みたいな。


まあ蓋を開けたらこの違和感、実は大正解だったって言うね。
ヘクターが愛娘を想って書いた曲でした。とても納得した。

 


最後にミゲルが歌うと「もうしばらくは会えないけれど、僕はヘクターのこと忘れないよ」にも聞こえてくる。

 


そういえばミュージカルパートというか、キャラクターが歌うPIXAR映画も多分史上初だよね。
この点でも挑戦的な作品だと思う。


④原題:COCO
ここまで読んだ方はもうお気づきでしょうが、ヘクターの娘の名前が原題です。


海外サイトから情報得ていた私は、COCOってなに?なんで邦題とテイストが全然ちゃうんや?と思ってた。

いやあ、しっかり騙された。全く気づかなかった。
ヘクタが「娘に会いたいだけなんだ」と打ち明ける段階になってやっと思い出したわ。
思い出した瞬間に大号泣。本当に周りからしたら謎のタイミングで泣き始めたせいで横の男子にガン見された。



原題のことに気付くと、作品の主人公がミゲルからヘクターになった。見え方が全く変わる。これ一つで二度おいしいやつ。これを味わえた人は何人いたんだろう。


洋画は大人の都合でタイトル変えられがちだけど、今回ばかりは感謝した。

 


ちなみに私が一番納得のいってないタイトル改変はMr.インクレディブル。あれ原題はThe Incrediblesで複数形になってるんだよ。家族の物語だったのにね…。


⑤最後にちょこちょこ鑑賞メモ
イメルダが辛そうにミゲルに歌いかけるところがたまらん。「実は私は音楽を愛している」って…。それヘクターに言ってやってくれ…。あとデラクルスとの最終決戦でのイメルダも最高。ちらちらヘクターを見ながら歌ってくれます。こんなにアツい夫婦愛が今までにあっただろうか。途中でデラクルスが邪魔してくるのが心底邪魔。お願いだからステージから降りてくれ、イメルダが今、ヘクターに愛を歌ってるんだってばあ!
二人の間を割いたのも歌だったけど、もう一度二人をめぐり合わせたのも歌でした。二人の死後の夫婦生活に幸あれ。
・かわいいかわいいミゲル。ちょっと細身なのがいい。「えくぼあり!えくぼなし!」は何回見ても飽きない可愛さ。(デラクルスが二人よりも先に二人の血縁関係に気付いたきっかけがえくぼなのが結構ツボ)
そして歌がめっちゃうまい。歌ってるのが子どもは信じられん。
最近、年齢のせいか子どもが歌っているだけ母性が爆発して泣いてしまう。子どもの歌の破壊力たるや。


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とりあえず今回は時間も限られているしここまで。
だって明日にはPACIFIC RIM/UPRISINGが控えてるからな!!!
公開までに前作の感想も残さないと。


最後に、「あなたの書く映画の感想を読みたい」と言ってくださった方に感謝を込めて。